2010年4月1日社団法人日本プライマリ・ケア連合学会がスタートした。「連合」という単語が含まれているのは3つの学会が合併したからである。
旧日本プライマリ・ケア学会は1978年に設立された。実地医家のための会が母体となり、「従来の医学が大学中心の医学であって必ずしも第一線の医療に役立っていないこと、社会に役立つ有用性のある学問が必要なこと、そして第一線の医療に携わっている医師たちが自分たちのデータを持ち寄って発表し合う学会が必要であること」を謳った。「医療のための学会」「病人と人間の安全のための学会」を強調した。どのような専門領域を持つ医師でも入会し、かつ医師ばかりでなく、歯科医師、薬剤師、看護職、介護職なども正式の会員となることができた。開業医が多く参画し、ここ数年は高齢者に対する多職種協働地域ケアを活動のテーマにしてきた。
旧NPO法人日本家庭医療学会は1986年に家庭医療学研究会として発足した。「病んだ一人の人間を、その人の家庭を、そしてその背後にある地域を1個のまとまりあるものとして取り扱う、つまり人間と家庭と地域を統一体としてとらえる家庭医療を求めて、家庭医を養成し、より活発な研究組織を作ることをめざす」とした。臓器別専門医を縦型専門医とすると家庭医は水平型専門医をあらわしている。米国の家庭医療教師協会を範とし、若手家庭医の育成に重点を置いてきた。
旧日本総合診療医学会は1993年に研究会として設立された。大学病院や臨床研修指定病院の総合診療部に属する医師が参加した。設立の目的は、「全国の総合診療部(科)を組織化して、総合診療とその研究分野および研究の方法論を確立させること」にあった。
合併の目的は、国民や医療界に「総合医・家庭医の役割」の重要性を認識してもらうことである。国民にはかかりつけとして家庭医を持ち病院依存体質を是正するように啓発し、医療界ではプライマリ・ケア部分も医学研究の重要な対象であり、医学教育においてはその中心であることを強調していきたい。
2011年3月15日日本医学会加盟が認められた。
現在の会員数は医師5,788名、歯科医師70名 薬剤師375名 コ・メディカル251名 賛助22社 学生103名、計6,609名である。(2012年3月31日現在)